オフショア開発で人気な国6か国を紹介
「オフショア開発におすすめの国ってどこなんだろう?」
「それぞれの国の特徴が知りたい。」
自社でオフショア開発を行うと決まって次に決めるのが、「どの国にオフショア開発を委託すればいいのかな?」というところですよね。
人気な国として主に
ベトナム
フィリピン
インド
バングラデシュ
ミャンマー
中国が挙げられます。
しかし、メリット・デメリットを理解せずに委託先を決めてしまうと、後でトラブルに発展しかねません。
この記事ではオフショア開発先として人気の6か国の解説とともに、どうやって開発会社の選び方など以下の内容を詳しく解説しています。
ベトナムオフショアのメリット
ベトナムの魅力としては人件費が安く優秀な人材が豊富、というところにあります。人気国ランキングの中ではベトナムの人件費はインドなどのIT大国よりも高い価格になっていますが、これはプログラマーに限ったこと。
また、ベトナムは親日的であるという点も日本人から人気を得る理由となっているようです。
まじめで勤勉という国民性もあり、しっかりとコミュニケーションを取りながら仕事を進めていきたい企業にはおすすめの委託先と言えるでしょう。
ベトナムオフショアのデメリット
ベトナムは近年、オフショア開発の委託先として人気が高まっている傾向にあります。そのため、インドや中国などと同様、今後は人件費の高騰が予想されます。
また、近年ではベトナムをオフショア開発の委託先として選ぶ企業が急増したことを受けて、エンジニアの確保が難しくなってきているという点もデメリットと言えるでしょう。
将来的にも低コストで安定的に開発を行いたいのであれば、このあたりはしっかりと検討する必要があります。
フィリピンオフショアのメリット
フィリピンオフショアの最大のメリットは、「英語でのコミュニケーションが可能」という点です。
オフショア開発ではコミュニケーションをどのように取るのかは、とても重要なポイントとなります。通常は日本語と現地語を話せる「ブリッジSE」を介してコミュニケーションを取ることが一般的ですが、英語でコミュニケーションできる国の場合、自社に英語を話せるエンジニアがいれば問題は解決するためです。
そしてもちろん、人件費が抑えられるという点も大きなメリットです。またフィリピンは低賃金でありながらパフォーマンスが高いということでも知られています。
コストメリットを得つつも品質の高い仕事を求める企業にはおすすめの委託先です。
フィリピンオフショアのデメリット
フィリピンオフショアのデメリットとして挙げられるのが、コミュニケーションの問題です。フィリピンと日本は文化や国民性の違いが大きく、仕事に対するスタンスも異なります。
例えばフィリピン人は家族を何よりも大切にするため、家族に何かあったら仕事を休むのは当然、といった価値観が一般的です。日本人と違って「勤勉」とは言い難い性質もあるかもしれません。
そうした考え方も相まって、例えば納期に間に合わないといったトラブルに発展することもあります。
フィリピンをオフショア先に選ぶ場合は、そうしたトラブルや問題点を予測して事前の対策が必要かもしれません。
インドオフショアのメリット
インドオフショアの最大のメリットは、その技術力の高さです。インドのIT人材は世界中から注目されており、今やIT先進国の筆頭に挙げられます。
優秀な人材の豊富さで言えば、世界有数といっても過言ではありません。
また技術力だけでなく、オフショア開発国としての実績も十分です。実はインドオフショアは1980年代からアメリカを中心に行われており、歴史的に見ても十分な経験と知見を持っているといっていいでしょう。
インドはコミュニケーションが英語であるという点についてもメリット問えます。「フィリピンオフショアのメリット」でも解説した通り、自社に英語を話せるエンジニアがいるのであればコミュニケーションは英語で可能です。
ブリッジSEを介する必要がないため、コストを下げることも可能となります。
インドオフショアのデメリット
インドオフショアのデメリットとしては、コストメリットがあまり感じられないという点が挙げられます。インドは世界的に人気のオフショア開発先です。そのため特に近年では人件費の高騰が目立っています。
また生活習慣や仕事に対するスタンスの違いもデメリットと言えるでしょう。インド人は日本人に比べて時間にルーズな傾向があり、納期を定めても罰則がない限り守られない可能性の方が高いです。
インドオフショアを行う場合は、納期遅れに対して罰則を設けるなどあらかじめ対策が必要と言えます。
バングラデシュオフショアのメリット
バングラデシュオフショアの最大のメリットは、人件費が安いという点が挙げられます。バングラデシュのITエンジニアの人件費は日本人の約1/5と言われており、優秀な人材に委託できるのがメリットと言えます。
また国を挙げてIT産業を活発化させようという動きがある点も特徴です。バングラデシュは人口も多いため、今後ますます優秀な人材を確保しやすくなるでしょう。
バングラデシュの公用語はベンガル語ですが、エンジニアの多くは英語を話すのもメリットと言えます。
バングラデシュオフショアのデメリット
バングラデシュオフショアのデメリットとしては、他国に比べてインフラが整備されておらず、通信が切れたり停電になってしまうなどのトラブルがある点です。
スケジュールを組む際にはそうしたトラブルを想定する必要があります。
またバングラデシュはまだまだ国内のエンジニアの数が多くないため、他社からのオファーで引き抜かれるなど転職率が高いことも上げられます。
バングラデシュオフショアを行う場合には、働く環境をしっかり整備しておくなどの工夫が必要です。
ミャンマーオフショアのメリット
ミャンマーオフショアのメリットとしては、こちらも人件費の安さが挙げられます。オフショア開発はまだ発展途上の状態ではありますが、その分人件費が安く抑えられるのです。
またミャンマーオフショアのメリットとしてはその国民性も見逃せません。ミャンマー人は一般的に親日家が多く、協調性があると言われています。チームワークを重要視する日本人と根本的な気質が似通っているといえるのです。
円滑なコミュニケーションを臨むのであれば、ミャンマーは特におすすめと言えます。
ミャンマーオフショアのデメリット
ミャンマーオフショアのデメリットとしては、まだまだオフショア開発の経験が少ないという点です。エンジニアの数も少なくまだ若いため、経験の多いベテランエンジニアが余りいません。
またミャンマーはインフラが遅れているため、都市部であっても停電が起こったりといった問題が起こりえます。
バングラデシュの例と同様、納期などのスケジュールを組む際にはさまざまな配慮が必要となるでしょう。
中国オフショアのメリット
中国オフショアの最大のメリットは、優秀な人材の豊富さです。ITエンジニアの数が多く、人材不足とは無縁といっても過言ではありません。技術的にも、インドに次いで高いと言われています。
また注目すべきは、日本語能力が高いエンジニアが豊富であるという点です。中国の公用語は中国語ですが、日本向けの人材を育成していた背景もあり日本語が堪能なエンジニアが多いのです。
コミュニケーションをすべて日本語で行うことも可能なため、オフショア開発の経験の浅い企業でも安心して委託することができるでしょう。
もう一つのメリットとしては地理なものがあります。中国は日本と地理的に近く、時差も少ないのが特徴です。時差が1時間しかないため円滑なコミュニケーションが可能となるのです。
中国オフショアのデメリット
中国オフショアのデメリットとしては、近年の人件費の高騰によりコストメリットが得られなくなったという点です。
コストに関係なく、優秀な人材を豊富に確保したいのであれば中国オフショアはおすすめですが、少しでも安く、ということを考えるのであれば他の国に委託することも考える必要がありそうです。
それぞれの国のメリット、デメリットを見てきました。
安さだけで選んだり、調査をせずに選ぶと後で後悔することも多くなります。
開発会社を決める際は最低でも3社からは情報収集を行い、依頼後のことも想像しながら進めていくことが大切です。